適応障害の彼を支える!オススメ本『家族が「うつ」になって、不安なときに読む本』

こんにちは。枝豆さくら@edamame_sakuraです!

いつも応援ありがとうございます。

今日は適応障害の彼を支えるにあたり、今も私を支えてくれている、

とびきりの1冊を紹介したいと思います。

下園壮太さん・前田理香さん、共著の

『家族が「うつ」になって、不安なときに読む本』です。

この本はちょうど、彼が休職してから3か月が経過し、

終わりの見えない長期戦で、心も体も疲弊していた時に本屋さんで見つけました。

題名に引き寄せられ、ふと手に取って、

帯、見出し、中身をパラパラとめくりました。

一行一行優しく心に沁みわたり、気が付くと目頭が熱くなって、

本屋さんの隅で隠れて泣いてしまったことを思い出します。

今日はこの本について熱く語らせてください。

目次

勇気を出して距離を持とう

まず この本で1番惹かれた言葉は、

“大切な人のためにも、自分のためにも、距離を取る勇気を持とう“という言葉です。

私は当時、彼と距離をとることは、

「彼を支えると決めたのは自分なのに、彼に対して不誠実ではないか」と考えていました。

しかし、同時にその考えが、じわじわと私の心を苦しめていました。

この本では、うつになった家族を支える人に向けて、

考え方のヒントとなるような言葉がわかりやすく、例え話やグラフ、図を用いて綴られています。

支えるにあたって、あるある現象気持ちを言語化してくれています。

数々のカウンセリングを経験してきたお二人が書かれただけあって、

読者として、

「そうそう!そうやねん(;;)よくわかってくれている……!」

という気持ちに何度もさせられました。

「うつ」は心の骨折(P18)

この本ではうつを「心の骨折」に例えられていました。

世間でうつは、よく「心の風邪」と例えられます。

うつの早期発見、早期治療に繋げるために世に出された言葉だそうです。

しかし、本書では、世間の「うつ=心の風邪」という認識がかえって

風邪のように“数日で治る”とか、

風邪のように“軽い病気”というような、

うつという病気への“誤解”を生んでしまっていると述べられています。

うつは、「骨折」に似た性質があって

例えば、特定の性格のせいで発症するものでもないし、

どんなに慎重に行動していても、誰にでも起こりうる病であると断言しています。

どうしても闘病期間中は特に、

私たちが悪かったのか、

彼の受け取り方が悪かったのか、

彼が弱かったのか、

支える私の力不足だったのか……と、ぐるぐると思い悩むことがありました。

ですが、この本の冒頭で、そのような悩みは一蹴され、心が軽くなりました。

うつから回復する過程(P62)

本書では、「うつから回復する過程」を図で示されています。(P62)

体の不調が始まってから、

3ヶ月~6ヶ月で「別人モード」が開始します。

その後、1~2ヶ月は「低迷期」が続き、

そこから1~3ヶ月ほどの「回復期」に突入します。

その後の1年間は、大小の波をたどりながら「リハビリ期」が継続し、

やっと「本来の元気さ」に戻ります。

その図を見て、家族として

「今は、どのフェーズにいるんだ。

 これからはこういう回復の道のりをたどっていくんだ。

 リハビリ期に1年必要なんだ。じゃあ、悠々と構えておこう」という

心の余裕ができたことも印象深いです。

彼の状態を言語化(P74)

また彼の状態を言語化して教えてくれたのもこの本でした。

例えば、うつ状態になると思考も感情もフル回転となり、

ぼーっとしたくてもできない状態になり、疲労がピークになること

うつ状態の人は、全てにおいて”3倍モード”で

何をするにも3倍疲れて、回復にも3倍時間がかかって

3倍もダメージをくらっているということがわかり、

傷つきやすさも3倍になっている

3倍に神経を使い、3倍も考え続けてしまうという言葉から、

「そんなに大変な状態でいるんだ!」ということが、

イラストやグラフでわかりやすく可愛く示されており、

「なるほど、なるほど」と彼の心の中をイメージしながら

読み進めることができました。

「表面飾り」(P85)

特にすごいと思ったグラフがあります。

「表面飾り」というグラフで

“周囲が持つ本人へのイメージ”“本人の実際のエネルギー”を比較するグラフでした。

周囲は「本人のエネルギー」の低下をなかなか感じられません。

しかし、みるみる本人の持つエネルギーが、低下してきます。

本人のエネルギーが最大に切れた瞬間、

周囲もやっと本人の「エネルギー消滅」に気づきます。

いわゆるこれが「突然折れた」「突然フェードアウトした」という現象です。

彼もまさにこれでした。

周囲から見れば、何の予兆も変化もなかったと思います。

ですが、彼のエネルギーは、このグラフのように

どんどんどんどん下り坂になっていったんだと理解できました。

小さな“底付き体験”が40回訪れる(P112)

またこの本では

「回復期」に入ってから、実は右肩上がりに順調に回復するのではなく、

少なくとも40回は小さな“底付き体験”が訪れるということが書かれていました。

その小さな“底付き体験”が実は新しい自分を育てる機会となるため、

40回の“底付き体験”を通じて、一皮むけたタフな生き方を獲得でき、

「うつ」を経験したからこそ、

「うまく適応できる能力」が身に付くこともあると書かれていました。

つい最近もこの“底付き体験”が彼を襲いました。

(診断を受けてからちょうど1年たったので、「リハビリ期」真っ只中ですね)

彼は、

「再発したらどうしよう」

「何もやりたいことがわからへんねん」

「何もやるにも億劫になって動き出せない自分が嫌やねん」

と言って泣いていました。

本人も私も、「このまま順調に回復していく」と思っているだけに、

このような出来事には、混乱しました。

しかし、すぐにこの本を開き、「そうだそうだ!」と状況を再認識しました。

「私たちは、ちょうど「リハビリ期」に差し掛かっている。

 この症状は「リハビリ期」の特徴だから、

 私たちは、どーんと構えていたらいいんだ。

 大丈夫。再発したわけではないんだ」ということを認識し

落ち着いて対処することができました。

私の1番お気に入りの章(P161)

それは、第4章:「うつ」になった大切な人への寄り添い方と自分も大切にする方法です。

うつ病の家族のサポートは大仕事でうつ病の家族を見守る側も疲れることを理解するということ、

うつ病の波は症状の1つで、決して看病している人のせいではないということ、

彼を見守るということと、自分自身が我慢するということは違うこと、

見守るときのコツ、そしてどうしても本人が楽をしているようにしか見えない時に考えること、

など、あまりにも「そうそうその通り(;;)」ということばかりで

そんな時の考え方や自分のイライラ・我慢との向き合い方を教えてくれました。

最後に

長くなってしまいましたが、

誰かが「うつ」になってしまった時、

誰かの大切な人が「うつ」になってしまった時、

私はこの本をプレゼントすると思います。

リンクを貼っておきますので、もしよければご覧ください。

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この記事を書いた人

元銀行員、現看護師😊
法学部卒業後、金融商品や
クレジットカードの営業に従事。
証券外務員/ファイナンシャルプランナー
看護師になる夢を忘れられず、看護の道へ。
”誰かの役に立ちますように”
そんな気持ちで日々ブログを更新しています。
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